
はじめに
初めまして!Kaitoです。
初めてnoteを書きます。今まで大学のレポート以外でなかなか文章を書いてこなかったので、何を書けばいいのか…
今回はとりあえず「僕がタンゴを始めた理由」を書くことで、それが自己紹介になればいいなと思って、かきます。
ペアダンスとの出会い
まず、3650gで生まれました。今はすくすく育って83,250gです。
僕は、香川県の田舎で19年を過ごしました。中学・高校では陸上部に所属し、三段跳びというマイナー種目をやっていました。部活ばっかりやって全く勉強をサボっていたため、高校三年の夏から付け焼き刃で挑んだ大学入試はめちゃめちゃに滑りました。

めちゃめちゃに滑った僕は、地元の小さな塾で浪人し、一年後早稲田大学の文化構想学部に入学しました。陸上は高校までと決めていたので、何か楽しいサークルに入ろうと、新歓コンパに行きまくりました。
そんな中、「焼肉食べ放題」の謳い文句に惹かれ、見たことのない名前のサークル「競技ダンス部」の新歓に参加しました。焼肉の前にデモンストレーションがあるということで、仕方なくデモを見ることになったのですが、その時に初めて生で僕はダンスを観ました。衝撃でした。
洗練された動きと溢れるパッションに目が釘付けになり、焼肉のことなんか忘れてじっと見続けたのを覚えています。何度も新歓に通ううちに、「もっと見ていたい」「どうやって動いてるんだろう」「練習すれば僕にもできるだろうか」「あんな風に踊ってみたい!」と思うようになり、入部を決めました。後々やめてしまうことになりますが、これがペアダンスとの出会いでした。

タンゴに出会うまで
競技ダンス部をやめてからというもの、特に情熱を持って取り組むものがなくなってしまいました。他のサークルに入会してみても、どこかちぐはぐで続きませんでした。バイト先は職人さんばっかりで友達と呼べるような人はおらず、周りの人や環境全部を「つまんねえな」とか思っていました。そんなこと思う奴に友達などできるはずもなく、次第に交友関係は狭く薄くなって、ついに居場所と呼べる居場所は見当たらなくなりました。
何もすることがないし、勉強や仕事はめんどくさいからやらない。でも夜になるとそんな「何もしなかった自分」に罪悪感を覚えて外に出てみる。でもやることはないから酒でも飲んでみる。居場所はない。そんな感じ。
ちょうどその時、当時好きだった人にもフラれたこともあって「ああ、自分はもうどこにも居場所がないんだ」と夜中に東京駅大丸の壁にもたれてうずくまって30分近く泣いたのを覚えています。人間頼るところがないと本当に弱いなあと今になって思います。このままじゃあかん!ということで僕はやけ旅(ヤケクソ旅のこと)に出ました。

初日の宿と帰りの飛行機以外は全く予定のない一ヶ月のヨーロッパひとり旅です。ヨーロッパにした理由は、僕の「死ぬまでにやりたいことリスト」の中の「フェルメールの絵を観る」と「サグラダファミリアにいく」の二つがヨーロッパ旅行なら叶うと思ったからです。最悪死ぬならこれだけは叶えておきたいし、ひとり旅で何かを学んだのなら、それに従おうと思っていました。
結局、やりたいことも新しい自分も「自分探しの旅」では見つかりませんでした。でも、この一ヶ月を通してある教訓のようなものが妙にリアルに僕の中に入ってきて、芽を出しました。きっと僕がキリスト教徒だったらこれを「お告げ」というんだろうなという感じです。
その教訓とは「やり残したことは今すぐ実行すべき」ということ。
そしてやり残したことも自分には分かっていました。帰国の前日、サグラダファミリアと地中海がよく見える丘に登り、暮れてゆくバルセロナの街を見ながらこの旅の答えを出しました。

「ダンスをしよう」
こうして僕はタンゴに出会った
競技ダンス部時代の先輩(たかぴーさんありがとうございます!)に「何かペアダンスがしたいです」と相談すると、「アルゼンチンタンゴの先生なら知っている」とのことだったのでとにかくやってみようと体験レッスンに伺いました。
「オラー!ウェルカムだよー」とルー大柴みたいに迎えてくれた先生は思っていたより随分若くてシュッとしたイケメンでした。そしてこの人が2017年アルゼンチンタンゴ世界チャンピオンで現在の私の師匠、アクセル新垣先生です。

アルゼンチンタンゴは基本的に即興のダンスです。初心者がまず即興から入るというのは、先生も生徒もそれなりに根気のいることだと思いますし、タンゴ初心者の男性の最大の壁かもしれません。しかしながらアクセル先生のレッスンはとても知的かつ丁寧で、僕はすぐにタンゴにはまっていきました。
もともと陸上競技のおかげで足腰が強かったこと、浪人時代の「コツコツ自分を高める」のが楽しかったこと、歴史や地域を感じるものが好きだったこと、大学でペアダンスに出会ったこと、居場所やコミュニケーションの大切さを身を以て知ったこと、今までのいろんなことが、タンゴで一直線に繋がったように感じています。
レッスンに通ううちにどんどんタンゴにはまっていき、半年ほどした頃には、拙いながら即興で動けるようになっていました。タンゴを踊る時、リーダーとフォロワーの間には確実に何かの「やりとり」があります。言語ではない新しいコトバを手に入れたような気がして、「もっとこの世界のコトバで話してみたい」と思うようになりました。
気づけば僕の生活に当たり前のようにタンゴがありました。こうして僕はタンゴに出会いました。

そこから今のようにアクセル先生に弟子入りしてプロを目指すようになるまでにはもう少しストーリーがありますので、これはまた次回書きます。最後まで読んでいただいてありがとうございました。
コメント